FFS理論でストレスコントロール vol.45 藤村七美

梅雨に入っても毎日蒸し暑い日々が続きますね。
変化しやすい天気や、気圧の重さによっても結構なストレスとなって、体調を崩してしまいがちですのでお気をつけください。

さて今回は、先日最終回を迎えたTBS日曜劇場『ドラゴン桜2』から、いま注目のストレスを活かすFFS理論について取り上げたいと思います。

東大合格を目指し果敢にチャレンジする高校生の物語ではありますが、私たちの人生のなかでも学校を卒業したからと言って勉強が終わるわけではありませんよね。むしろ、資格試験など普段の仕事や家事もしながら眠気と戦い頑張っている方がたくさんいらっしゃいます。そんな方には必読です。

ドラゴン桜の桜木先生(阿部寛さん)の指導のキモは「勉強の型(カタ)を身につけろ!」です。

 FFS理論は、人間の特性を5つの因子、「凝縮性」「受容性」「弁別性」「拡散性」「保全性」に整理し、それぞれの因子の数値を比較することで、その人の思考・行動パターンを分析するものです。これはストレス学、生理学をベースに、2万人を対象にした研究から導かれたエビデンスのある科学的な理論です。

 この5つの因子のうち、ドラマで取り上げられたのは、「拡散性」と「保全性」の2つです。なぜなら、その人の「学び方」に影響を与えているのが、気質に由来する「拡散性」と「保全性」の2因子だからです。

「本の読み方」から、性格が分かる
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 ドラマでは、「拡散性」の因子が「保全性」の因子より高ければ「拡散型」、「保全性」の因子が「拡散性」の因子より高ければ「保全型」と表現されていました。ちなみに、日本人の65%は「保全型」で、残り35%が「拡散型」といわれるそうです。

 本来であればテストで80の項目に答えなければならないのですが、ドラマでは、簡易的なタイプ診断方法として、水野先生(長澤まさみさん)が生徒たちに「本の読み方」を尋ねていました。

「保全性」の高い人は、気になる本があったら、「1冊を読み終わってから、次の本に進む」という読み方をします。本の途中で止めることはせず、最初から最後まで読み切ろうとします。読み切らないと不安だからです。
 例えば、「最終章に役立つことが書いているかもしれない」と気になって、途中で止めることができません。本の箇所によっては、複数回繰り返し読むこともあります。

 一方、「拡散性」の高い人は、気になる本を「同時にいろいろ読む」。1冊を読み終わらないうちから、別の本に次々と手を出します。「読み切る」ことに、それほど価値を感じていないのです。
 極端な言い方をすれば、「1冊に1箇所でも得るものがあれば、それで十分」と思っています。ですから、飛ばし読みもするし、途中で気分が乗らなければ、止めるのも平気。そうかと思えば、しばらく放置しておいた本を、ある日突然また読みたくなることもあります。

「保全性」が高い人は、一つひとつ着実に進めていく「積み上げ型」。「着実に成し遂げたい」「失敗したくない」という気持ちが強いので、まず準備をして、計画を立て、不安要素を潰したうえで一歩一歩進めていきます。

「拡散性」が高い人は、興味の赴くままに、まずはやってみる「体験型」。自分がワクワクすることに取り組んでいるその瞬間を大切にするため、失敗に終わっても気にしないし、達成することにもこだわりがありません。

 こうした個性による思考・行動パターンの違いは、本の読み方や計画の立て方に留まらず、生活全般に及びます。ドラマでは、「保全性」と「拡散性」のそれぞれのタイプが夏休みを過ごすうえで注意すべき点が紹介されました。

夏休み5カ条(勉強の型がそれぞれ違います)

●保全性
勉強する場所は固定しろ
1日ごとのノルマを決めろ
仲間に進捗状況を報告しろ
今持っている問題集を徹底的にやれ
ハイレベルな問題には手を出すな

●拡散性
勉強する場所は気分で決めろ
ノルマは5日間の中で自由に調整しろ
憧れの人をロールモデルにしろ
テンションがあがる問題集を1冊見つけろ
ゲーム感覚で、ハイレベルな問題に挑戦しろ

 ドラマでは、最初に自分の性格を見極め、「拡散性」が高いか、「保全性」が高いかによって、採るべき学びの型とその理由、さらには、目指すべき目的の設定方法、飽きずに努力を続けるためのやり方まで、懇切丁寧に解説します。

『ドラゴン桜2』の名場面から、それぞれの学びの型が具体的に分かるシーンを読むことで、「自分自身の学び」はもちろん、お子さん、あるいは部下の指導にも活用できるのではないかと思います。

FFS理論は「Five Factor&Stress」という名称のとおり、ストレス(外的刺激)に対する反応を重視します。リスクマネジメントとはリスクを避けることではなく、リスクがあることを理解したうえで「コントロール」しようとすることです。FFS理論を導入して、上手に「ストレスコントロール」をおこなってみてはいかがでしょうか。

シニア産業カウンセラー 藤村七美

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