今年は昭和でいえば99年 ―あなたの「はて?」・あなたの「翼」はどんなこと?―
「私ね、毎日2回見てるの」そう言う友人もいるほど、NHK「連続テレビ小説」「虎に翼」を、周囲の複数の人が関心を持って観ています。「虎に翼」は、中国の法家・韓非子の言葉で「鬼に金棒」と同じく「強い上にもさらに強さが加わる」の意味のことわざだそうです。
ドラマは、日本初の女性弁護士で後に裁判官になった実在の女性がモデル、主人公の寅子を演じる伊藤沙莉さんの、芯の強さの中にも親しみを感じさせる好演も評判です。また、他にも様々な立場の女性が描かれて私はこの人物に共感するなどと語りあえる、多様な視点もいいと感じます。
脚本も見事。ドラマは昭和6年からを描いていて、「女性が試験に合格したいなら誰をも凌駕する成績を残さねばならない」という主人公への叱咤激励と偏見に満ちたセリフが聞かれます。数年前にどこかの大学でも問題が有って、女性を取り巻く状況はそう変わっていないと感じさせられることも多く、現実を見るにつけ暗澹たる思いも有ります。
ドラマで主人公が弁護士になった際に言う「男か女かでふるいにかけられることのない社会になるよう、困っている人を助けます。男女関係なく。」という決意が印象的ですが、その後、妊娠を機に仕事を辞めるなど、主人公にとっての挫折も描かれます。
男女をめぐる問題に限らずあなたが感じる「はて?」はどんなことですか?
疑問に思ったことは声に出して伝え続けることが大切だと実感しています。
私は先日、不十分な役割発揮の人が話題になった際の「女性だからね」という発言に対して、20代の女性社員のことを「うちの女の子」という呼び方に対して、「異議あり!」と発言しました。面倒だなあという空気が生まれましたが、止む無しです。いえ、むしろ望むところです。自分も含めて、差別や偏見が無いか点検し語りあうきっかけになればと思います。
また、あなたを強くしてくれる「翼」は何ですか?
これが有れば高く飛べる、羽ばたける、心の芯になっているようなこと。仕事の場で、自分を強くしてくれる翼が、上司や同僚・部下の存在、言動であるなら幸せなことですね。
日々目まぐるしく変わる環境の中で、企業組織はもちろん、働く人も変化・適応を余儀なくされています。せめて互いにフォローし助け合える存在でありたいものです。経営者・社員にそういう意識が共有されている会社が「良い会社」で、そういう組織ならハラスメントも少ないのだろうと考えています。
具体的には
◆自己理解と他者理解
◆想像力を持って相手の方からも物事を観てみる視点
◆組織の目的と目標に焦点をあてて、結果だけではなくプロセスにも思いをむけること
などが必要でしょう。
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