怒り=あっていいモノ
CO.COROサポート 藤村七美です。
先日、仕事先のクライエントA子さんからメールをいただきました。
「こんばんは。○○のA子です。久しぶりの相談です。
先日、仕事でイライラして半分爆発しました。お待たせする時間が長く、お客様からクレームがきたり、私が不在時、他スタッフの手が空いてるのに何の準備もされていなかったりなど、小さなストレスが重なった感じです。自分でどうしようも出来ない事もあるのですが、このイライラをどう処理したら良いでしょうか? 」
自分の感情の処理って本当に難しいですね。A子さんばかりでなく結構皆さんもご苦労されているようですので、今回は少し「怒りのコントロール法」についてお話しさせていただきますね。
「怒る」「怒りを感じる」ことは、職場だけでなく、日常生活においても避けることはできません。「怒る」という湧き出る感情に対し、抑え込むことや怒ることが悪、という考えではなく、自身がどう対処するか、マネジメントするかを考え、怒りという感情とどう向き合うか、上手に扱うかを考えるのが大事です。怒りや悲しみといった感情は周りにも波及するため、自身の心を上手くコントロールし、周囲とどう付き合うかということ。そのために感情のコントロール法を身につけることがいいかと思います。
心理学では、人が怒る理由、およびその経過を2段階に分けています。
①第1次感情
負の感情に支配され、強くストレスを感じている/ストレス反応を示している状態
②第2次感情
許容範囲を超えてストレスが過度に蓄積されている状態
※負の感情が爆発し、怒って叱る・当たる、涙を流す、といったかたちに感情が姿を現す
ここで重要なのは「第2次感情には必ず第1次感情が隠れている」ことを理解すること、またそもそもの第1次感情に気づくことです。第1次感情なしに、意味なく人は怒りを現すことはありません。
怒りにも種類があることがわかっています。
怒りを時間軸や属性で4つに分類すると・・・
①怒りの「持続性」
過去に叱責されたことを思い出したり、それがずっと自分の中で引っかかってしまったりする。これが持続性のある怒りです。職場では非常に根深くなりやすい怒りとして注意が必要です。人間関係(過去にされた仕打ちや言動)や評価・評定などに対しての自身と周囲とのギャップが非常に大きな要因となりえます。
②怒りの「強さ」
突如として湧き出るような強い怒りには注意が必要です。あからさまに機嫌や言動に形となって現れるのが特徴です。また、その一過性の感情の昂ぶりにより強い言葉を浴びせてしまうため、怒った本人にも「どうしてあんなに強く言ってしまったのだろう」といった後悔を生むこともあります。
③怒りの「攻撃性」
人や物に当たるなど、周りに物理的に影響を及ぼす、最も危険なタイプの怒りであるといえます。相手に悪い影響を与えるとともに、逆に怒りや恐怖を発生させるため、パワハラ(パワーハラスメント)の最たる原因となりえます。
④怒りの「頻度」
精神状態が不安定なときに、日常の些細な変化や刺激に対して過敏に反応してしまうなどの原因で、常にイライラしてしまうことがあります。そのときだけで済まずに断続的に怒りが続いてしまうため、精神状態はさらに不安定な状態に陥ります。
怒りのコントロールを習得することで、無駄に怒りを感じることや、それに対するイライラを抑えることができるようになります。相手に本当に伝えたいことや実現したいことも適切に伝えられることが期待できるため、意思伝達がよりスムーズになり、より良い人間関係が築けます。