考えてみませんか? NO! ハラスメント vol.22 藤村七美

こんにちは、夢プロ10 藤村七美です。

今回は是非ともこのメルマガをお読みいただいている
皆様に考えていただきたい内容を・・・

先週5月29日、職場のパワーハラスメントの防止を
企業に義務づける「改正労働施策総合推進法」が、
参院本会議で可決成立しました。

初めてパワハラを「定義」し、上下関係を背景とした
パワハラは許されないと明記する一方、罰則規定は
やっぱり見送りとなりました。

具体的にどのような行為がパワハラに当たるかについ
ては、厚生労働省が来年4月の施行までに指針を策定
するとのことですが、できれば企業内に限らず、取引
先からのパワハラや顧客からの迷惑行為、私のような
フリーランスや就職活動中の学生向け(最近のニュース
では就活生男子の2割がセクハラ経験者)の指針なども
細かく示してほしいところです。

 ところでそもそもパワハラとは何でしょう。
政府はこう定義しています。

「(1)職場の優越的関係に基づいて、
 (2)業務の適正な範囲を超えて、
 (3)身体的もしくは精神的苦痛を与え、
    労働者の就業環境を害すること」

この3つの要素を全て満たしていればパワハラとなります。

優越的関係とは、上司と部下の関係だけではなく、
同僚や部下からの集団による行為も入り、それに
抵抗したり拒絶したりすることが困難なケースも該当します。

パワハラを受けたらどうしているのでしょうか。
対処の仕方で最も多かったのは「退職した」の35%、
次に「気にしないようにした」(33%)、
「パワハラをしてくる人とは別の上司や先輩に相談した」(31%)
の順でした。

パワハラで退職する人が最も多いというのは深刻な事態です。

今回の法規制は事業主にパワハラの防止措置を義務付
けるもので、会社も本腰を入れざるを得なくなるでしょう。

会社としては、パワハラ禁止を役員を含む全社員に周知し、
パワハラを行った社員を厳正に処分することを就業規則に
明記することが求められます。

つまり、パワハラの事実が認められると懲戒処分、場合に
よっては解雇もあり得るということです。

また、パワハラが発生しても会社が相手にしてくれない
場合は、都道府県労働局に援助を求めることもできます。

会社が労働局の助言・指導に応じない場合は是正勧告を出し、
それでも従わない場合は会社名が世間に公表されます。

政府公認の「パワハラ企業」の烙印を押されると、人手不足
の企業が多い中で致命的ともいえる打撃を受けることにもなるでしょう。

また、セクハラ事案は異動などの処遇に影響することを
恐れ潜在的にはもっと多いと思われますが、会社の窓口に
相談すると昇進や上司の評価で泣き寝入りしている人もい
るのではないでしょうか。

そこで今回の法改正では事業主に「セクハラ問題の相談に
行ったことを理由とする解雇その他の不利益な取扱いを禁
止する」ことが法律にしっかりと明記されました。

同じようにセクハラの事実関係の確認に協力したことを理
由とする不利益な取扱いも禁止されます。

ところで、セクハラ行為は自分の会社や職場だけで受け
るわけではありません。社外の取引先や顧客から受ける場
合もあるのです。
じつは社外の第三者からのセクハラも禁止されているのです。

厚労省の通達では第三者から受けるセクハラも事業主の防止
措置義務に入っており、このことを知らない経営者も多いのです。

そのため「第三者のセクハラ」を法律の指針に盛り込み、
政府は周知・啓発活動をしていくことにしています。

今回の法改正でパワハラに初めて規制の網がかけられ、
セクハラ規制も強化されました。このことで世の中の関心が
高まり、少しでも改善されることを願っています。

しかし、日本ではパワハラ、セクハラを含めたハラスメント
対策では世界の動きとは完全に遅れているのです。

例えばセクハラ禁止といえば、セクハラ行為をした本人に
何らかの処罰を下すのが当たり前ですが、日本では事業主
の防止義務があるだけで、法的には行為者本人は処罰され
ない(会社による処分のみ)。

つまり、行為者を罰する規定がないのです。
行為者本人を処罰する法規制を制定しなければ
いつまでたってもなくなりません。

世界銀行の189ヵ国調査(18年)によると、行為者の
刑事責任を伴う刑法上の刑罰がある禁止規定を設けてい
る国が79カ国。

セクハラ行為に対して損害賠償を請求できる禁止規定を
設けている国が89カ国もあります。

ところが日本はこのどちらにも入らず、
禁止規定のある国とは見なされていないのです。

ハラスメント対策では日本はグローバルスタンダード
から程遠い位置にあります。なぜ遅れているのか?
今後どのような国に私たちがしていくのか?
ぜひ、こういう機会に考えてみてください。

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